(08/12/22)
変額年金依存から脱却も
=死亡・医療保険に活路―銀行窓販全面解禁から1年=
 保険商品の銀行窓口販売が全面解禁されて22日で1年となる。新たに死亡保険や医療保険などの販売が可能になったが、「思うように伸びなかった」(大手生保)のが実情。一方、これまで売れ筋だった変額年金保険は金融危機などによる市況悪化で伸び悩んでおり、銀行の中には死亡保険などの全面解禁商品の取り扱い拡大に活路を求める動きも出始めている。

 銀行側の態勢強化は少しずつ進んできた。三菱東京UFJ銀行は、保険会社からの出向者ら保険の「プロ」約450人を全国に配置。商品の取扱店も当初の173店舗から倍増した。みずほ銀行は11月、保険専門家が常駐し、土曜日も相談できる「なるほど保険デスク」を首都圏3店舗に開設した。地銀でも全面解禁商品の販売を始める事例が増えている。背景の一つとみられるのが、変額年金の変調だ。1件当たりの販売額が大きい変額年金は銀行にとって魅力的な手数料収入源だったが、市況悪化で人気に陰りが見え始めた。1件の金額は小さいが、市況に左右されにくい全面解禁商品は安定的な収益源として期待されている。

 ただ、今のところ、実績には結び付いていない。昨年12月から今年9月末までの全面解禁商品の窓販件数は4万件程度とみられ、業界全体で年1000万件規模の新規契約がある個人保険の1%にも満たない。投資信託や変額年金などの貯蓄性商品を得意とする銀行にとって、死亡保険など保障に関する商品は、いまだ「土地勘がない」(地銀関係者)領域だ。商品提供側の保険会社側も「銀行側の戦略が見えにくい」(別の大手生保)と様子見姿勢が目立つ。「全面解禁商品が本格的に広がるには3年間は必要」(外資系生保)との見方が多く、当面は手探り状態が続きそうだ。(了)

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