(08/10/3)
米金融危機、大学にも余波
=運用投信が引き出し制限=
【ニューヨーク3日時事】米金融危機の余波が大学にも波及し始めた。大学の学費などを運用していた大手投信が、資金繰り難から換金制限を行ったためで、職員への給与支払いに影響が出るなど混乱が広がっている。
問題の投信は、米銀大手ワコビアが運営していたもので、全米約1000の大学から委託されていた総額93億ドル(約9800億円)の資金を運用していた。大学の中には、運転資金の半分を同投信で運用しているところもあったという。
しかし、ワコビアは先月29日、経営不安を背景に資金流出が加速し、連邦預金保険公社(FDIC)の仲介で銀行事業の売却先を模索するとともに、同投信からの引き出し制限を発表した。
資金繰りが逼迫(ひっぱく)する9月末に突然、換金制限を通告されて大学側は混乱。他の銀行から融資を求めるなど、資金繰りに奔走させられた。ボストン大学のように今後の資金繰りに万全を期すため、新規採用や建設計画の凍結を決めた大学もある。
各大学が今後、同様の事態を回避するため、投信の解約を進めれば、健全な投信まで資金繰り難に陥る可能性があるとみられ、信用不安に拍車を掛けそうだ。(了)
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