(07/01/10)
商品指数ファンド、今年は株式からの資金シフトも
=米AIG担当幹部=
 【シカゴ9日時事】米保険金融サービス大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の金融商品担当幹部ダニエル・ラブ氏は9日までに、時事通信とのインタビューに応じ、今年は、株式市場から商品指数ファンドに資金がシフトする可能性もあるとの見方を示した。一問一答は以下の通り。

 ―今年の商品指数の投資拡大見通しは。

 昨年9月末時点で、ダウ・ジョーンズ・AIG商品指数(DJ―AIGCI)に連動するファンドの投資規模は300億ドル、商品指数全体では1000億ドルまで拡大したと推定している。市場拡大ペースは他の投資資産の収益率など、数多くの要因に左右されるため、今年の市場規模について具体的な数字を予想することは難しい。しかし、投資家が分散投資効果の高い商品をアセットクラスとして認識するにつれ、商品指数投資に対する関心もますます高まっていることは事実だ。

 ―他市場からの資金シフトについては。

 昨年は株式投資が商品投資の収益率を上回ったことから、一定の投資バランスを維持するために、今年は株式市場から商品市場に資金を移す投資家が出てくる公算がある。ただ、実際にどれだけの資金が商品指数ファンドに新規で流入し、こうした資金シフトが商品市場にどのような影響を与えるかについては分からない。ファンドによって投資バランスの見直しを行う時期が異なるなど、不確定要因が多過ぎるからだ。

 しかし、商品指数投資はそもそも、売買のタイミングを狙って短期的な収益を上げるのが目的ではない。株式投資と逆相関しやすい傾向を基に、ポートフォリオの5%程度を商品に投資することで資産を分散し、収益率の安定化を図ることが主な目的だ。その意味では、昨年に株式市場が堅調だった一方で、特に原油や天然ガスなどエネルギー関連商品市場は軟調だったことは、単に商品の株式に対する逆相関性が表れたに過ぎず、驚くに値しないだろう。

 ―DJ―AIGCIのウェート調整について。

 DJ―AIGのウェートは毎年6月、市場流動性と世界の生産量を基準に算出し直され、目標ウェートが改定される。つまり、ある商品の市場流動性が高まれば高まるほど、また、その商品の世界の生産量が増加すればするほど、ウェートも上昇するわけだ。そして、目標ウェートは翌年1月、限月乗り換え期間(5―9日)中に初めて、指数に反映される。相場上昇に伴い、時価ベースの比率が6月に設定された目標ウェートを上回った場合には、目標比率にリセットされる。

 天然ガスを例にとると、06年初めにリバランスされた目標比率は約12.3%だったが、その後の相場暴落で、12月21日時点の比率は7.7%に急低下した。そして、この時価ベースの比率は、06年6月に改定され07年1月から実施される新たな目標比率の12.5%に調整されるため、結果的に比率は5%近く引き上げられることになる。  ―ウェート調整に伴う売買については。

 一般的に、ある商品の価格上昇率が指数構成商品全体の平均上昇率を上回ると、上回った分はポジション整理の売りとなって出てくる。逆に、商品の価格上昇率が指数全体の平均上昇率を下回れば、下回った分だけ買い増しされる。

 ただ、DJ―AIGCIに連動するファンドがウェート調整に伴う売買をどのようなタイミングで行うかは、ファンドによって異なる。6月のウェート改定に伴うリバランスが翌1月に実施されるのと同時にウェート調整の売買を行うファンドもあれば、時間をかけてポジションを整理するファンドもあるだろう。

 ―代替エネルギーの生産拡大で、穀物の需給構造が大きく変化しつつあることが商品指数に与える影響は。

 商品指数はもともと、その安定性を保つために、各商品の重要性や市場流動性の変化が時間をかけて反映されるように設計されている。

 トウモロコシがエタノールの生産拡大を背景に、さらに重要な穀物となった場合、結果的に世界のトウモロコシ生産量は増加し、トウモロコシの取引高も増えるだろう。そうなると、商品指数におけるトウモロコシのウェートは自動的に引き上げられ、穀物関連商品の重要性も高まることが考えられそうだ。(了)

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