私的年金に新たな選択肢を加える401k。投資リスクを全て加入者が負わなければならない、給付額が予め確定しないため老後の生活設計が不確定になりやすい−厚生省の「年金白書」は、確定拠出年金の短所として以上の2点を例示しています。その一方で、企業の将来的な掛け金負担の予測が簡単で中小企業にも普及しやすい、個人の持ち分が明確なため転職しても自分の年金を持ち運ぶことができる−点を長所に挙げています。このように401kにはメリット、デメリットの両面があります。全くの新しい制度ですから、政府の制度案には課題もあります。しかし、401kは、個人型であれば加入するかしないかは個人の判断で決められますし、企業型の場合は労使の合意が必要で、強制的に加入が義務付けられる制度ではありません。メリット、デメリットも踏まえた上で、401kを検討することが重要です。
何度も説明したことですが、401kでは自分の年金が今いくらあるかを正確に把握することができます。また、どの程度の運用リスクを受け入れるかも、自分で選択することが可能です。こうした401kの特徴を考えると、「給付額が確定しないので将来の生活設計が不安定になる」というデメリットについても、「自分の年金が今いくらあるかわかるので、それに見合った生活設計が可能になる」という従来の年金制度には無い長所を備えているとも言えます。
ただし、年金資産の運用については、自己責任が求められますので、投資の基本的な事柄は十分理解しておかなければいけません。法律は、401kを導入する企業などに投資教育を義務付けています。企業がどのような投資教育を実施するかは重要な問題ですが、「会社がきちんとした研修会を開いてくれるだろう」という受け身の姿勢は禁物でしょう。自らの問題として、投資の基本的内容を理解し、日本経済や世界経済、株式市場、外国為替市場の動向などに関心を持つことが大切になります。将来的には、国民の多くが市場の動きや企業経営に注目することで、日本経済全体の質が向上することも期待できると思います。
21世紀の新しい私的年金制度である401k。ここまで制度の内容などを説明してきましたが、401kに参加するかどうかを決めるのは、基本的にはあなた自身です。年金は難しいからと敬遠せずに、しっかり検討してみて下さい。(了)
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